実月(楷書)
「実月」を楷書で書きました。全2種類です。
◆ 実月101 ◆
「実」字の最終画の、始筆の位置に注意しましょう。
キワから始めずに、ややずらすことがポイント。
1カ所にギュッとかためると、その場所が変に目立ってしまいます。
↓下の〇部分のことです。↑
この活字のようになってしまうと、
視覚的に気になります。
「実」字ではありませんが、
古典「九成宮醴泉銘」(楷法の極則)で見てみます。
最終画の始筆は、キワから書きはじめずに、ややずらすことがポイント。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「実」字の赤丸部分、短くハネます。ハネの部分が長くなってしまわないようにしましょう。長くなるとハライのようになってしまいます。ただ、行書や草書では、筆脈が実線としてあらわれますので、必然的にスゥーっと長めになります。
◆ 実月102 ◆
普通、“手で書く”場合、「実」字の最終画はトメます。人間が手で書くとき、トメた方が書きやすいということは、書いてみればわかります。はらうと右下が狭苦しくなりがちです。「美」「英」なども同じ(最終画、トメが一般的です)。学校の書写教育でははらってあるため、当コンテンツの見本では一応どちらも書いています。もちろんどちらも〇です。とめたら間違いとかいう教育はそれこそ間違っています。重なりますが、普通はトメます。
ただ、例えば、実月という名前の人にとっては、「わたしは、実の最終画は、はらった方が末広がりのようで好き」という意見もたくさんあると思います。よって、「はらう」か「とめる」かは、人それぞれ、自由です。両方ある、と知っておきさえすれば、あとは人それぞれの好みです。
【実】(旧字体は【實】宀部11画・総14画・人名)
《宀部5画》
《総8画》
《常用漢字》
《小学3年》
《漢検8級》
《音 ジツ[慣用音] シツ[漢音] ジチ[呉音] /
訓 み・みの-る・まこと・まこと-に》 *太字は常用漢字表にある音訓
《名付け これ・さね・たね・ちか・つね・なお・のり・ま・まこと・み・みつ・みる・ゆたか》
《2834[JIS区点コード]/3C42[JIS16進コード]/8EC0[シフトJISコード]/5B9F[ユニコード]》
【月】
《月部0画》
《総4画》
《常用漢字》
《小学1年》
《漢検10級》
《音 ゲツ[漢音] ガツ[慣用音] ゴチ[呉音] /
訓 つき》 *太字は常用漢字表にある音訓
《名付け つき・つぎ》
《2378[JIS区点コード]/376E[JIS16進コード]/8C8E[シフトJISコード]/6708[ユニコード]》